アメリカ・ゲーミング協会(AGA)によると、全米のコマーシャルカジノの2021年通期の総ゲーミング収益(GGR)は529.9億ドル(約6兆938億円)で、COVID-19パンデミック禍で営業を制限された2020年を76.7%上回り、これまでの最高記録だった2019年を21.4%上回った。 米国内ではサプライチェーンの問題、労働力不足、インフレなどの課題は続くものの、2022年の中盤に差しかかる5月までの直近3カ月間、コマーシャルカジノ業界は引き続き好調を維持している。5月単月のゲーミング収益(ランドベースカジノにスポーツベッティングとオンラインカジノを加えたもの)は前年同月を9.5%上回る$5.10billion(6954億円)で、5月としては過去最高を記録。 1月から5月までの5カ月間のゲーミング収益は、前年同時期を21.0%上回る$24.47billion(3兆3,367億円)で、通年でも前年を上回る可能性が見えてきた。5月までの累計のゲーミング収益を部門別に見ると、前年比で最も大きく伸びているのはスポーツベッティングで78.0%、次いでiGamingで45.6%。ただしこれらの収益はそれぞれ$2.7billion(3,682億円)、$2.03billion(2,768億円)で、両者を合わせても総ゲーミング収益の19.3%に過ぎない。いまだ市場の多くを占める伝統的カジノ2部門が堅調なのだ。スロットマシンは前年同期比11.0%増の$14.08billion(1兆9,199億円)、テーブルゲームは同38.2%増の4.05billion(5,523億円)だった。 アメリカには2021年末時点でコマーシャルカジノ(ランドベース)が466施設、トライバルカジノ(先住民居留地で運営されているカジノ)が515施設あった。上記統計にはトライバルカジノのゲーミング収益は含まない。
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