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依存症対策:パチンコ店の自己・家族申告プログラムの将来像

ギャンブル等依存症対策推進基本計画は今年4月、策定から3年が経過するため、ギャンブル等依存症対策基本法に基づき令和4年度の基本計画の策定が進められている。内閣官房は2月4日、新たな計画案を公表し 意見募集(パブリックコメント)を開始 した。 計画案には各公営競技事業者やパチンコ業界の、これまでの取組、今後の目標と取組などが記されている。ここでは、パチンコ業界の今後の取組に着目する。 パチンコ業界でも、自己や家族からの申告によって、入店の制限や使用金額の上限等を設定できる自己申告・家族申告プログラム(カジノ業界で「自己排除・家族排除システム」と呼ばれているもの)がすでに導入されている。令和4年度からの基本計画ではこれがさらに推進される。  自己申告・家族申告プログラムは個々の店舗が運用しているものなので、遊技客はこのプログラムを申込んでいない店舗での遊技に関しては何ら制限されない。そのためパチンコへのアクセス制限の実効性を高めるためには、利用者はエリア内の複数店舗に対して自己申告・家族申告プログラムの申し込みをするのが望ましい。  だが、現行制度では利用者である自己または家族は、個別のパチンコホール店舗に対して本プログラムの申し込みをする必要がある。  この負担を軽減するために、令和4年度の基本計画(案)では、「 令和6年度までにチェーン店において一斉申告を可能とする手続ガイドを作成する 」ことと、「 将来的には各都府県方面遊技業組合や隣接都府県方面遊技業組合内における複数店舗への一斉申告を可能とするシステム構築を検討する 」ことに取り組む。また、申告対象者の把握を容易にするために、「 個人認証システム等の活用について検討する 」とした。  平成31年基本計画においてすでに、申告対象者の把握を容易にするための「顔認証システムの活用にかかるモデル事業」の検討があった。これが実施されたことを経て、今後の取組内容では「顔認証システム」に代わり「 個人認証システム等 」という表現になった。  個人認証の方法は、生体認証(顔認証等)、知識認証(パスワード等)、所有物認証(カード等)に分類される。申告対象者の把握を容易にするためという事業者の目的と、店内での利用者の利便性を考えると、パスワード入力の手間を要さない所有物認証...

遊技機の出玉性と依存リスクに関連見られず 研究者が報告

篠原菊紀氏(公立諏訪東京理科大学・医療介護健康工学部門)ら6人の研究者から成る「パチンコ・パチスロ依存問題防止研究会」が7月7日に都内で記者会見を行い、パチンコ・パチスロ関連のギャンブリング障害(=遊技障害)の疑いの原因研究結果の要点を発表した。  同一の対象者の追跡調査(2年間、3回)から得られた主な結論は次の3点。 「高い出玉性能の遊技機を遊ぶことが遊技障害うたがいのリスクを増す原因になるとはいえなかった」 「パチンコ関連の広告宣伝との接触、新規オープンや来店イベントへの参加が遊技障害うたがいのリスクを増す原因になるとはいえなかった」 「健全なプレイ(使う費用の把握、使う金額の制限、遊ぶ時間の制限)をしていると、遊技障害うたがいの程度が低いという関連が見られた」  研究会を代表し発表した篠原教授は、「従来、ギャンブルを遊ぶ時間の長さや使うお金の多さがギャンブリング障害うたがいのリスクを高める要因と言われていたが、少なくともパチンコ・パチスロにおいてはそれらがリスクを高めるとはいえない。時間や金額よりも、遺伝要因の方がはるかに大きく、ギャンブリング障害の50%が遺伝要因で説明できる。リスク要因になる性格因子は分かっているので、そういったリスクの高い人にいかに健全プレイ(金額や時間の制限の中で遊ぶ)を推進できるかが重要になる。ギャンブリングを断つことが遊技障害うたがいのリスクを減らすという根拠はない」と見解を述べた。

カジノ新設で犯罪発生率、ギャンブリング障害有病率は上昇するのか? 横浜市 IRシンポジウム開催

統合型リゾート導入プロセスを進めている横浜市は12月17日、「横浜IRを考えるシンポジウム」をオンラインで開催。ギャンブル等依存症や治安等の対策について有識者による講演やパネルディスカッションを配信した。 開会の冒頭、主催者を代表し平原敏英横浜市副市長が、人口減少や高齢化などIR導入が必要な背景や区域認定プロセス、市が国へのIR区域認定申請期間(2021年10月1日から2022年4月28日まで)に申請を行えるよう民間事業者の公募・選定に取り組んでいくと状況を説明した。また、開業見込みが2020年代の半ばであるとし、「新型コロナウイルス感染症を克服した後のアフターコロナ時代の将来を見据え、IRが新たな雇用創出といった経済再生の起爆剤となり、魅力ある都市横浜がさらに飛躍できるよう取り組んでいく」と締めくくった。 第一部は「IRが及ぼす経済効果等」をテーマに、ダグラス・ウォーカー氏(米国チャールストン大学教授、元ハーバード大学医学大学院客員教授)が講演。第二部は「海外における依存症対策」をテーマに、ゴマシナヤガン・カンダサミ氏(シンガポール国家依存症管理サービス機構シニアコンサルタント、精神科医)が講演。 ウォーカー教授は、カジノ開発に対する懸念事項のひとつとして常にギャンブル障害の増加が常に挙げられるとし、これに対して「1990年代以降、世界でカジノが新設されてきたが、それによってギャンブル障害の有病者率が増加したとは認められず、『カジノの新設で有病率が増える』という主張にはエビデンスはない」と説明した。 日本については、すでに多くの合法ギャンブル種目がある中でギャンブリング障害の有病率が世界と比較して高くない水準(推定有病率は1.3%)であることと、すでにギャンブル等依存症対策基本法が制定されていることを挙げ、「すでにギャンブルに対する体制があると考えられる。カジノが新設され短期的には目新しさで発症率が増えることがあるかもしれないが、そうだとしてすぐに順応し有病率はもとの水準に戻るだろう」と述べた。 カンダサミ医師が所属するNAMS(シンガポール国家依存症サービス管理機構)は、潜在的なギャンブル依存症に専門的な支援を提供することを目的に2010年に設立された。シンガポールではこれより先の2005年にNCPG(ギャンブル依存症対策審議会)が、2008年にCRA(カジノ規...

ぱちんこ依存問題 電話相談401件(3月)

 ぱちんこ依存問題相談機関 リカバリーサポート・ネットワーク (RSN、西村直之代表)が3月に受けた電話相談は401件で、前月2月の347件より54件増加した。  3月に受けた電話相談のうち、初めて電話をかけてきた相談(初回相談)は230件(57%)、複数回目の相談は102件(26%)、間違い・無言・問い合わせが69件(17%)だった。  初回相談230件のうち、パチンコ・パチスロに関連する問題(過度ののめりこみ等)を抱えている本人からの相談は193件(84%)。初回相談の本人の中で最も多かった年代は20代(34%)、次いで30代(23%)。初回相談の本人が相談に至った経路で最も多かったのは「ホール内ポスター」で78件(40%)、次いで「インターネット」で55件(28%)だった。  本人および家族・友人からの初回相談(230件)のうち、相談の結果、「ギャンブラーズ・アノニマス」を紹介したケースは35件、「精神保健福祉センター」を紹介したケースは26件、「医療機関」を紹介したケース(主治医差し戻し含む)は16件だった(複数回答)。  RSNは寄せられた相談内容や本人の背景、遊技状況、パチンコ以外に抱えている関連問題等を、独自に作成した相談票に記入・入力しデータベースとして蓄積している。2019年の1年間の電話相談件数は5,222件。2006年4月の開設からの累計件数は3万6千件以上。4月には2019年の電話相談事業の報告書を公表した。  RSNは相談機関であって診断を行う機関ではないため、「医学的に病的な状態(いわゆる依存症)であるかないかという相談には、診断的な意見を述べない」という方針。   [関連記事] ▼ ぱちんこ依存問題相談機関RSN 2019年の電話相談は5222件

ぱちんこの問題抱える相談者の4割に他の問題が併存 多くは「狭義の精神障がい」

 ぱちんこ依存問題相談機関リカバリーサポート・ネットワーク(RSN)が4月に公表した2019年の電話相談事業報告書によると、2019年通年の総相談件数は5222件で、初めて電話をかけてきた相談者(初回相談)による相談件数は3203件。うち、相談者自身がパチンコ・パチスロによる問題を抱える「本人」だったケースは2662件だった。  本人の初回相談2662件のうち、パチンコ・パチスロ以外の関連問題の有無について聴き取ることができた1648件のうち、問題が併存していたケースが607件(37%)だった。 パチンコ・パチスロ以外の関連問題(複数回答)のうち最も多いのが、統合失調症やうつ病、発達障害、双極性障害など「狭義の精神障がい」で369件(61%)。次いで「精神障がいその他」で206件(34%)。 「精神障がいその他」は、①狭義の精神障がい以外の精神的な問題(うつ状態、人格障がい、不安障がい、適応障がいなど。医師の診断によらない本人申告を含む)、②精神科医療機関に通院中だが病名を告知されていない、③精神科医療機関に通院中だがRSN電話相談では病名を明かしたくない、の3つに該当したケース。「アルコール」の問題が併存していたケースは35件(6%)だった。    報告書でRSNは、「精神障害やアルコールなどといったぱちんこ以外の問題が重複している場合であっても、相談者はぱちんこの問題が最も重大な、あるいは中心的な問題であると考えていることが多い。電話相談では、重複する問題の有無を慎重に確かめたうえで、問題解決の優先順位を検討していくよう心がけている」と方針を説明している。  本人の初回相談2662件のうち、精神医療(精神科医療機関)の利用状況について把握することができたのは1707件。このうち、相談時点で精神医療に通院中だったのは460件(27%)。自己中断の状態の人からの相談は93件(5%)、治療が終結した状態の人からの相談は61件(4%)だった。精神医療を利用中、あるいはRSNへの電話相談時には精神医療を中断している、または治療が集結した状態にあると回答した相談者は計614人。このうち、精神医療を利用する(利用した)理由として、「依存」の問題を挙げたのはわずか35人(6%)だった。579人(94%)では他の精神医学的問題が理由として挙げられた。 ...

ぱちんこ依存問題電話相談 問題抱える本人の4割が29歳以下

 ぱちんこ依存問題相談機関リカバリーサポート・ネットワーク(RSN)が4月に公表した2019年の電話相談事業報告書によると、2019年通年の総相談件数は5222件で、2006年4月の開設からの累計件数は3万6213件になった。    前の記事 の通り、5222件のうち初めて電話をかけてきた相談者(初回相談)による相談件数は3203件。本記事ではこの初回相談のデータを抽出した分析結果を紹介する。   初回相談3203件のうち、相談者自身がパチンコ・パチスロによる問題を抱える「本人」だったケースは2662件(83%)。家族・友人・知人からが534件(17%)だった。  本人からの電話相談2662件のうち男性が2222件(83%)、女性が440件が(17%)で、男女比はおよそ8対2。これは遊技参加者の男女比をおおむね反映している。年代分布は多い順に20代(33%)、30代(24%)、40代(21%)で、年代が上がるにつれて構成比が下がる。 10代および20代で37% を占めている。    本人の就業形態は、男性では59%が正社員・契約社員などの「常勤」。派遣・アルバイト・パート・就労継続支援利用者などの「非常勤」は12%。計71%が就労者だった。女性では「非常勤」が35%、「常勤」が18%。いわゆる専業主婦であることを示す「家事」が23%。これら相談者の就労形態の構成比は、日本の就業状態の構成比をおおむね反映しており、ある特定の就労形態の人が特に相談につながりやすいということはないようだ。    収入形態を聴き取ることができた2405件のうち、収入形態が「生活保護費」であると回答した相談者は113人(5%)だった。   初回相談本人の75% 「やめる方法知りたい」  本人がRSNの電話相談に至った経路で突出して多かったのが「ホール内ポスター」で42%、次いで「インターネット」で23%。ホールが実施している「折込チラシ」「配布物」「貼付ステッカー」「配布ティッシュ」「ホール関係者」は合計して219件(8%)にとどまった。  日遊協が昨年11月に実施した「ホール来店客調査」の中でRSNの相談窓口告知ポスターの認知度を調べているが、18歳~29歳層および30代層においては8割近くがこれを...

パチンコ依存対策 「安心アドバイザー」の認知は来店客の3割にとどまる

日遊協加盟企業の有するホールおよび九遊連青年部加盟ホールの来店客に店内で実施された2019年度の「ホール来店客調査」によると、パチンコホールが取り組んでいるパチンコ・パチスロ依存問題に対する各種の施策のうち最も認知度が高いのは リカバリーサポート・ネットワーク(RSN)の相談窓口告知ポスター (またはステッカー)で、男女ともに18歳-29歳層および30代層では8割近くがこれを認知していた。ただし、上の年代ほどRSNの相談窓口ポスターの認知率は低くなり、60代以上層では男女ともに30%台だった。 男性18歳-29歳層および30代層では、安心パチンコ・パチスロアドバイザーの認知率は約6割、自己申告・家族申告プロブラムの認知率は約5割、のめり込み防止標語「パチンコ・パチスロは適度に楽しむ遊びです」の認知率は約6割だった。 安心パチンコ・パチスロアドバイザー、自己申告・家族申告プロブラム、のめり込み防止標語などいずれについても、若年層での認知率が高く、上の年代ほど認知率が低い。   回答者全体ベースでは、RSNの相談窓口告知ポスターの認知率は55.8%、のめり込み防止標語の認知率は40.1%、安心パチンコ・パチスロアドバイザーの認知率は34.9%、自己申告・家族申告プログラムの認知率は30.0%だった。 この調査の回答者の8割以上が週1回以上の頻度でホールに通う高頻度プレイヤーであることを考えると、 未だ来店客の6割がのめり込み防止標語や安心パチンコ・パチスロアドバイザーを認知しておらず、7割が自己申告・家族申告プログラムを認知していない という状況は、業界にとって大きな課題と言えよう。

ぱちんこ依存問題相談機関RSN 2019年の電話相談は5222件

ぱちんこ依存問題相談機関リカバリーサポート・ネットワーク(RSN)は2019年の電話相談事業報告書を公表した。2019年通年の総相談件数は5222件で2018年の5795件に次いで、2006年の開所以来2番目に多かった。 初めて電話をかけてきた相談者(初回相談)による相談件数は3203件。その内容を大別すると、ぱちんこを「やめる方法」(本人からの相談の場合)、「やめさせる方法」(家族や友人、知人からの相談の場合)などを「知りたい」に分類されるものが2227件で、初回相談の7割を占めた(複数の内容を含む電話相談を含む)。当事者への感情、グチ、遊技業界に関する意見、ホールに関する苦情など、「話したい」に分類されるものは613件だった(複数の内容を含む電話相談を含む)。 RSNは電話相談の中で、相談者の問題を整理し緊急性の高いものから優先順位をつけて解決方法を考えている。その結果として、2019年にあった初回相談3203件のうち1366件(43%)で相談者が利用可能な公的機関や民間団体などの他機関を紹介した。紹介先として最も多かったのはギャンブラーズ・アノニマス(GA)で439件。次いで多かったのは、主治医戻しを含む医療機関283件、精神保健福祉センター253件、書籍の紹介183件だった(複数回答を含む)。

横浜市調査 ギャンブル等依存症の疑い 成人の0.5%

横浜市は4月10日、昨年12月から今年3月にかけて実施していた「横浜市民に対する娯楽と生活習慣に関する調査」の結果の取りまとめを公表した。 過去1年以内のギャンブル等の経験をもとにした 「ギャンブル等依存症が疑われる者」の割合は成人の0.5% と推計された(※1)。   ギャンブル等依存症が疑われる者の、過去1年以内にギャンブル等に投じた額の1カ月平均は25万円、中央値は3万円だった(※2)。ただし、平均額には「証券の信用取引、または先物取引市場への投資」に係る高額案件が含まれている。高額案件を除くと、投じた額の 平均額は1カ月に3万円 だった(負け額という意味ではない)。 また、ギャンブル等依存症が疑われる者(回答者1263人中7人)が過去1年以内に最もよくお⾦を使ったギャンブル等の種目は「パチンコ・パチスロ」(2人)だった。 本調査は、横浜市におけるギャンブル等依存症に関する実態を把握するために市内在住の18歳から74歳の男女を無作為に抽出して実施されたもの。評価にはSOGS(※2)を⽤いた。 ⽣涯を通じたギャンブル等の経験等について評価を⾏った結果、「ギャンブル等依存症が疑われる者」の割合の推計値は、成⼈の 2.2%(95%信頼区間は1.5%〜3.4%)。ただし、この中には、調査時点で過去1年以上ギャンブル等を⾏っていない者が⼀定数含まれており、報告書は「例えば 10 年以上前のギャンブル等の経験について評価されている場合があることに留意する必要がある」としている。 (※1)数値は性別・年齢調整後の値。95%信頼区間は0.3%~1.1%。 (※2)調査票では「最近 1 年間、1 月あたり普通はギャンブルにどのくらいお金をかけていますか。勝ったお金は含めずにお答えください」という表現で、投じた金額だけを尋ねている。収支を尋ねているわけではないので、 差し引きのマイナス額という意味ではない 。 (※3)SOGS(The South Oaks Gambling Screen)は、世界的に最も多く⽤いられているギャンブル依存の簡易スクリーニングテスト。12 項⽬(20 点満点)の質問中、その回答から算出した点数が5点以上の場合にギャンブル依存症の疑いありとされる。 [調査の概要] 〇調査対象:横浜市内の満18歳以上74歳の男女無作為抽出3...

和歌山県 ギャンブル等依存症対策推進計画(案)公表 3月27日までパブコメ実施

和歌山県は3月10日、「和歌山県ギャンブル等依存症対策推進計画(案)」を公表した。10日から27日までの間、県民から意見を募集する。 同推進計画(案)の策定は、2018年10月に施行された「ギャンブル等依存症対策基本法」が、全都道府県に対して推進計画の策定を努めるよう求めていることを受けたもの。 推進計画は計画の趣旨等が説明された「第1章 基本的事項」、依存症の状況・関係事業者の状況を説明した「第2章 現状と課題」、「第3章 基本的な考え方」、予防教育・普及啓発や相談・治療・回復支援などを説明した「第4章 基本的施策」、「第5章 推進体制等」からなる。 4公営競技のうち和歌山県内に競技場があるのは競輪のみ。場外売場は競馬のみ。平成30年末時点のパチンコホール店舗数は83店舗、遊技機設置台数は3万7,369台としている。 県は普及啓発として、ギャンブル等依存症者等やその家族を相談につなげることを目的に、①市町村や関係事業者などの関係機関への依存症チェックリストを掲載した啓発用リーフレットの配布、②インターネット検索連動広告を活用した相談窓口(精神保健福祉センター、保健所)の案内、③依存症の理解を深めることを目的とした依存症啓発イベントを行っている。しかし、「相談件数は、推計依存症者数6,200人から見ても極端に少なく、また、若年層に対する予防や啓発についても十分に実施できているとは言えないのが現状」だとしている。また、相談支援体制も十分でないとしている。 これらのことから、基本的な方向性として、①ギャンブル等依存症の予防及び正しい知識の普及 、②必要な支援につなげる相談支援体制づくり、③医療の質の向上と医療体制の強化 、④回復支援の充実、⑤依存症関係機関による連携協力体制の構築の5つを挙げている。 予防・普及啓発における重点事項として、同県は全国に先駆け2年前倒しで、令和2年度からリーフレットを活用した授業を開始する計画。また、相談・治療・回復支援における重点事項として、令和2年度中に県内全ての保健所において、認知行動療法の手法を用いた心理教育プログラムを実施する計画。 基本的施策を説明する章では、すでに実施されていることも含め、パチンコ事業者の取組が数多く紹介されている。

神奈川県 ギャンブル等依存症 実態調査を実施

神奈川県は2月4日、県のギャンブル等依存症対策推進の参考にするために、県内のギャンブル等依存症の実態調査を実施すると発表した。対象は横浜市を除く県内に居住する18歳から74歳の6750人で、無作為に抽出する。横浜市居住者を調査対象から除くのは、同市はすでに同様の調査(横浜市民に対する娯楽と生活習慣に関する調査)を実施済みのため。 主な調査項目はギャンブル等を行った経験・頻度・使った金額、ギャンブル等依存症に対する知識、ギャンブル等による生活上の問題が起こったことの有無、インターネットやゲームの利用状況など。国と横浜市が実施した調査は面接方式だったが、県は調査票を郵送により配布・回収する。手法の違いはあるが、結果を比較できるよう、設問は国と市の調査に準じているという。 調査の正式名称は「娯楽と生活習慣に関する調査」。調査期間は3月2日まで。 [ソース] 神奈川県記者発表資料  

パチンコ業界のギャンブル依存問題の支援活動

一般社団法人パチンコ・パチスロ社会貢献機構(Pachinko-Pachislot Organization of Social Contribution、POSC)の前身は、全国のパチンコ・パチスロホール組合の連合会組織である全日本遊技事業協同組合連合会(全日遊連)を母体として2005年12月に発足にした全日本社会貢献団体機構。 2019年度の助成事業24件・助成金総額4,890万円のうち、パチンコ・パチスロ依存問題の予防や解決乗り組む4団体への助成が750万円、過度ののめり込みに関する相談・啓発・予防事業を実施する認定特定非営利活動法人リカバリーサポート・ネットワークへの特命助成が1,000万円だった。 リカバリーサポート・ネットワークへの助成金の累計額は1億5,000万円に達している。

厚労省 ギャンブル依存症治療 公的医療保険適用の方針固める

厚生労働省は12月11日、ギャンブル等の依存症治療において集団療法プログラムを公的医療保険の対象にする方針を固めた。複数のメディアが報じた。 同日開かれた健康保険制度や診療報酬の改定などについて審議する厚生労働相の諮問機関(中央社会保険医療協議会:中医協)での議論を受けたもの。 本件は中医協の11月の総会で提案されていたもので、その際に厚生労働省は「ギャンブル依存症に対する効果的な依存症集団療法プログラムが開発され、効果が確認された」として、日本医療研究開発機構(AMED)の研究において開発されたギャンブル依存症に対する認知行動療法を主体とした治療プログラムの効果を説明していた。 【関連記事】 ▼ 厚労省 ギャンブル依存症 公的医療保険適用を検討 (2019-11-21)

厚労省 ギャンブル依存症 公的医療保険適用を検討

厚生労働省は11月20日、ギャンブル依存症の治療を公的医療保険の適用対象とする方向で検討に入った。厚労省は「ギャンブル依存症に対する効果的な依存症集団療法プログラムが開発され、効果が確認された」と説明している。 健康保険制度や診療報酬の改定などについて審議する厚生労働相の諮問機関「中央社会保険医療協議会(中医協)」が11月20日開催した総会で、ギャンブル依存症の治療を公的医療保険の適用対象とすることが提案された。厚労省は来年度の診療報酬改定に向けて結論を出すという。21日に共同通信が報じた。 中医協の総会で提示された資料によるとギャンブル等依存症の外来患者数、入院患者数は2014年度以降増え続けており、2017年度の外来患者は2014年比73・3%増の3499人、このうち69・9%が継続外来患者。2017年度の入院患者は2014年比で36・6%増加し280人だった。 これはギャンブル等依存症者が増えているということではなく、社会的な関心の高まりと、対応する医療機関の増加によるものだろう。7月に開催された中医協総会で事務局の医療課長も患者数推移の資料を指し「診断がつき始めたというか、登録され始めたということだと思われる」と説明している。 ギャンブル等依存症を外来診療している医療機関数は、2015年度には432だったが、2017年度には539と増えている。いずれも資料作成は障害保健福祉部 精神・障害保健課。 診療報酬については、公益社団法人全国自治体病院協議会が次期改定に対する要望を取りまとめ、6月に厚生労働省保健局に提出している。この中で「依存症集団療法」の算定対象を拡大し、現行の薬物依存症患者にギャンブル依存症患者を加えるよう要望している。 今回、次期診療報酬改定で効果的な治療方法に係る評価が新設される可能性が出てきたのは、「ギャンブル依存症に対する効果的な依存症集団療法プログラムが開発され、効果が確認された」(厚労省)ためだ。 11月20日の中医協総会で提示された資料によると、2016年度から2018年度に行われた日本医療研究開発機構(AMED)研究「ギャンブル障害の疫学調査、生物学的評価、医療・福祉・社会的支援のありかたについての研究」(研究開発代表者:松下 幸生・久里浜医療センター副院長)において開発されたギャンブル依存症に対する...

ダイナム 依存問題対策研究で遊技者の行動実態を調査

ダイナムは9月から、 諏訪東京理科大学地域連携研究開発機構医療介護・健康工学部門(部門長/篠原菊紀)およびクロス・マーケティングと共同で、 パチンコ・パチスロの依存問題に関する基礎研究「安全な遊技のための総合調査」を実施する。 これまで行ってきた、店舗従業員や来店客への依存問題に関する知識の浸透の、次の段階として行うもので 「安全で楽しく問題のない遊技」とはどういうものなのかを明らかにし、 それを実現する対策を見出すのが目的。 クロス・マーケティングは調査対象者(ダイナムの来店客)へのアンケート調査・分析に加えて、ダイナムから当該客の実際の遊技行動データの提供を受け、これを個人が特定できないように匿名化する。諏訪東京理科大学で両データを照合・分析することで、 依存につながる遊技とそうではない遊技の違いを明らかにする。 ダイナムはリリースの中で、「ホールで取得可能な遊技行動データに基づく基準を見出し、 依存につながるような遊技を現場で察知することができれば、 より早期に予防的な対応が可能になる」としており、パチンコホールでの問題のある遊技を予防する対策や、 研究を根拠にした具体的で有効な取り組みを導くことを目指す。