スキップしてメイン コンテンツに移動

ぱちんこの問題抱える相談者の4割に他の問題が併存 多くは「狭義の精神障がい」

 ぱちんこ依存問題相談機関リカバリーサポート・ネットワーク(RSN)が4月に公表した2019年の電話相談事業報告書によると、2019年通年の総相談件数は5222件で、初めて電話をかけてきた相談者(初回相談)による相談件数は3203件。うち、相談者自身がパチンコ・パチスロによる問題を抱える「本人」だったケースは2662件だった。

 本人の初回相談2662件のうち、パチンコ・パチスロ以外の関連問題の有無について聴き取ることができた1648件のうち、問題が併存していたケースが607件(37%)だった。パチンコ・パチスロ以外の関連問題(複数回答)のうち最も多いのが、統合失調症やうつ病、発達障害、双極性障害など「狭義の精神障がい」で369件(61%)。次いで「精神障がいその他」で206件(34%)。「精神障がいその他」は、①狭義の精神障がい以外の精神的な問題(うつ状態、人格障がい、不安障がい、適応障がいなど。医師の診断によらない本人申告を含む)、②精神科医療機関に通院中だが病名を告知されていない、③精神科医療機関に通院中だがRSN電話相談では病名を明かしたくない、の3つに該当したケース。「アルコール」の問題が併存していたケースは35件(6%)だった。

 
 報告書でRSNは、「精神障害やアルコールなどといったぱちんこ以外の問題が重複している場合であっても、相談者はぱちんこの問題が最も重大な、あるいは中心的な問題であると考えていることが多い。電話相談では、重複する問題の有無を慎重に確かめたうえで、問題解決の優先順位を検討していくよう心がけている」と方針を説明している。

 本人の初回相談2662件のうち、精神医療(精神科医療機関)の利用状況について把握することができたのは1707件。このうち、相談時点で精神医療に通院中だったのは460件(27%)。自己中断の状態の人からの相談は93件(5%)、治療が終結した状態の人からの相談は61件(4%)だった。精神医療を利用中、あるいはRSNへの電話相談時には精神医療を中断している、または治療が集結した状態にあると回答した相談者は計614人。このうち、精神医療を利用する(利用した)理由として、「依存」の問題を挙げたのはわずか35人(6%)だった。579人(94%)では他の精神医学的問題が理由として挙げられた。

[関連記事]
ぱちんこ依存問題相談機関RSN 2019年の電話相談は5222件
ぱちんこ依存問題電話相談 問題抱える本人の4割が29歳以下

コメント

このブログの人気の投稿

オンラインカジノ 日本から100万人超が参加か?

海外のオンラインカジノ事業者が日本市場へのプロモーションを強化している。同じギャンブル系レジャーであるパチンコ・パチスロ遊技者とオンカジの親和性は高いはずだ。 オンラインポーカーに関する情報を発信するメディア「PORKERFUSE」に9月、「Online Gambling Booming in Japan(日本におけるオンライン賭博の流行)」と題する記事が掲載された。 オンラインゲーミング事業者が日本市場に期待していることは間違いないが、現在、導入が進められようとしている統合型リゾート(IR)に関する法律では、カジノはランドベースカジノを前提としている。そもそもカジノは、観光振興政策のためのIRに付随するものなので、国内におけるオンラインカジノ事業の合法化は、この文脈の中ではまったく想定されていない。筆者は昨年1月に、内閣官房でIR推進を担当していた方から直接、「オンラインゲーミングの解禁が議題に上がったことはない」と聞いている。 先の記事は、「日本にはギャンブリングレジャーの種目が少ないというわけではないし、 パチンコ という非常に人気のある娯楽がある」としながらも、これらには物理的な制約があるため、「日本のプレイヤーはますますインターネットに目を向け、海外のオンラインカジノが日本人向けにゲームを提供している」としている。 この記事が指摘しているように、明らかに日本人に向けて、日本語でさまざまな特典を提示してオンラインカジノ・ゲームに誘導しているサイトがいくつもあることから、すでに多くの日本人が参加していると考えるのは不自然なことではない。しかも、そういったサイトの広告を見かける頻度は今年に入り非常に増えたと感じることからも、営業活動を強化していることがうかがわれる。 いったいどれほどの市場がすでに形成されているのかは見当もつかないが、もっとも親和性が高い属性と考えられる パチンコ・パチスロプレイヤー(以下、遊技者) を対象に本誌が8月に実施したアンケート調査の中で、オンラインギャンブル(ライブストリーミング、iGaming、スポーツベットを含む)で遊んだ経験の有無などを尋ねた。   パチンコ・パチスロ遊技者では若年層、高頻度層でオンカジ参加率が高い その結果、調査対象である首都圏在住の20代~70代(各年代のサンプル数は均等に割り付け)の遊技者の27....

IR経営管理学 東京で集中講座開催 ~マカオ大学 工商管理学院

マカオ大学工商管理学院は、統合型リゾート(IR)学科の講義のエッセンスを伝える短期集中講座を7月5日から3日間、東京・池袋で開催。海外からの参加者を含む約50人のビジネスパーソンが参加した。 公立マカオ大学工商管理学院(日本の経営学部に相当)と同大学のアジア太平洋経済経営研究所は、統合型リゾート産業およびこれに関連する公共政策を学術的に研究し、その知見を政府や産業界に提供してきた。同大学の工商管理学院は世界的にもユニークな「国際統合型リゾート・マネジメント学科」を有し、統合型リゾートに関わるゲーミング、ノンゲーミングの両領域の経営管理知識と業界トレンドを学ぶ機会を提供している。このプログラムの修士課程の学生の多くは、IR産業関連企業で働く中堅社員。 記事全文>>> Amusement Japan Web

日本IR成功のカギはMICE ~日本は世界屈指のゲーミング市場になる可能性を秘めている

INTERVIEW ブレンダン・バスマン  Global Market Advisors   パートナー 9月4日、政府は統合型リゾート(IR)に関する基本方針案を開示した。そこでは改めて、国際的なMICEビジネスが展開されることがIR開設の意義であると説明されている。では、ゲーミング産業としてのインパクトはどの程度のものなのか、GMAのブレンダン・バスマン氏に聞いた。〔文中敬称略〕 by Tsuyoshi Tanaka(Amusement Japan) Brendan D. Bussmann ──日本型IRは、IR整備法にもIR基本方針にも明記されているように、MICEビジネスの振興を大きな狙いに据え、非常に大規模なMICE施設を作ることを要求しています。 バスマン  MICE(Meeting、Incentive tour、Convention・Conference、Exhibitionの頭文字。主要なビジネストラベルの形態)はラスベガスやシンガポールなどのデスティネーション(旅行目的地)にとって、今も成長促進要素のひとつであり続けています。日本は2020年のオリンピックの後も観光産業の成長を促進するためにMICE振興を必要としていますので、どのIRの開発おいてもMICEビジネスは重要な役割を果たします。大阪、横浜や東京などの大都市には、MICEの大規模開発をサポートし、既存の施設を補完する手段があります。ただし、地方都市に作られるIRにとっては、IR整備法で規定されているような大規模なMICE要件はチャレンジングな課題です。MICEビジネスは全国のどんな場所でも、経済を活性化させるドライバーとなり得ますが、IR整備法で要求されているような大規模なMICEビジネスを軌道に乗せるまでにはかなりの時間を要するでしょう。 ──それだけ重要な要素になるということは、MICEのノウハウや実績は、IR事業者選定にも影響するのでは? バスマン  もちろん、MICEビジネスを理解しているIR事業者は、MICE施設をメインのデスティネーションにおいていない事業者より優位な立場にあります。日本がアジアの次の主要なMICEデスティネーションとして浮上するので、IR事業者はMICEの専門知識を持ち、かつ日本市場にカスタマイズする必要があります。日本に参入するI...

The U.S. Gaming Market: A Tale of Two Recoveries 米カジノ市場 2つの市場での回復に違い

アメリカのカジノ産業のCOVID-19パンデミックの影響は均質ではなく、一部の市場では前年の水準を上回っている。2つの市場の差異、そして今後の回復の見込み、iGaming(オンラインギャンブル)の展望などをGlobal Market Advisors パートナーのブレンダン・バスマン氏が解説。※日本語記事は英語記事の下 by BRENDAN D. BUSSMANN Brendan D. Bussmann is a Partner and Director of Government Affairs with Global Market Advisors (GMA).  GMA is the leading provider of consulting services to the gaming, entertainment, sports, and hospitality industries.   Every aspect of the gaming industry around the globe has been impacted by SARS-CoV-2.  In the United States, this has been felt very directly as every casino at one point was closed during the Great Shutdown of 2020.  Some properties began to reemerge in May and openings have continued up until today, but a percentage have still remained shuttered as demand in some parts of the United States have not met the levels needed to reopen.  Some amenities at these properties have also struggled to reopen with occupancy limits placed on food & beverage outlets and hot...

カジノ エグゼクティブが提言する人材政策 ~“UP or OUT”が企業を健全化する 

フランシスコ・ビダル   アドミラル カジノ COO Francisco Javier Vidal Caamaño COO - Director of Operations ADMIRAL CASINOS SPAIN カジノディーラーの多くは1、2年もするとたいていの種目のディーリングは覚えてしまい、そこから急速に知識の吸収量はフラット化し、同じ作業の繰り返しの中で、「飽き」が始まるのが現実。しかし空調が効いた空間、座り仕事、定期的な休憩時間と、恵まれた労働環境にあるため自ら辞める従業員は少ない。管理職ポストの登用に生え抜き優先主義を掲げるNOVOMATIC GROUPのフランシスコ・ビダルCOOは、この問題を乗り越えるために「Up or Out」制度の導入を提唱している。 アカデミックな視点からのIR産業の捉え方にも関心を寄せ、7月に東京を訪れたビダルCOOに聞いた。〔文中敬称略〕by Tsuyoshi Tanaka (Amusement Japan) (プロフィール) アドミラル・カジノ・スペイン(NOVOMATIC GROUP)」のCOO、オペレーションディレクターとして、マーケティング、F&B、IT、HR、セキュリティー&サべーランス、会計監査、ゲーミングオペレーションの指揮を執る。 1994年にスペインのUSC(University of Santiago de Compostela)経済・経営学部卒業後、カジノディーラーとしてゲーミング業界のキャリアをスタート。ロンドン(Grosvernor Casino)、ラスベガス(Luxor Casino)で2年間勤務後、スペインのレジャー企業GROUP COMARに移りカジノフロアマネジャー、オペレーションマネジャーとして経験を積む。CRISAでオペレーションディレクターを務めた後、複数のカジノ企業を経て2019年1月から現職。この間、Pontifical Catholic UniversityでMBAを取得したほかネバダ大学リノ校ほか複数の大学のビジネスプロフラムを修了。 'Up or Out' system would make the company healthy. ──カジノ企業においては、ディーラーの「能力開発」をどう定義していますか? ディーリングのプロフ...