日本生産性本部の余暇総研が9月28日、都内で記者会見を開催し、2020年の余暇活動調査や各種産業データを取りまとめた『レジャー白書2021』の概要を発表した。 『レジャー白書2021』によると、2020年の余暇市場全体の市場規模は前年より23・7%減少して55兆2040億円。余暇市場は、スポーツ部門、趣味・創作部門、娯楽部門、観光・行楽部門に分類され、4部門すべてが前年比マイナスだった。特に落ち込みが大きかったのは、新型コロナウイルス感染症パンデミックの影響を大きく受けた観光・行楽部門で、市場規模は同43・7%減少。 パチンコ・パチスロ産業が含まれる娯楽部門は同21・8%減少して38兆3610億円。娯楽部門の多くを占めるパチンコ・パチスロの市場規模はすでにダイコク電機が発表している通り、同27・0%減の14兆6000億円。一方で、公営競技はオンライン投票が売上を伸ばし、中央競馬、地方競馬、競輪、ボートレース、オートレースの5種目を合わせた市場規模は前年比11・9%増の6兆5310億円だった。 新型コロナ禍の影響で余暇活動の参加種目が減り、参加人口上位種目が大きく入れ替わった。ランキングを上げたのは「動画鑑賞(レンタル、配信を含む)」をはじめとする在宅や近場行える活動。 パチンコ(※)の参加率は7・2%で、推計参加人口は710万人。前年より180万人(20・2%)減少した。これに対して、中央競馬、地方競馬の参加率は前年とほぼ同水準。競輪は0・8%ポイント増、ボートレースは0・4%ポイント増、オートレースは0・2%ポイント増だった。 ※レジャー白書の調査票は「パチンコ」と表記してあり、パチスロについて尋ねていない。 過去10年間のパチンコ・パチスロ市場規模とギャンブルレジャー(※)市場規模の推移を見ると、パチンコ・パチスロが44%縮小したのに対してギャンブルレジャーが36%増加し差を縮めた。 ※『レジャー白書』は競馬、競輪、競艇、オート、宝くじ、スポーツ振興くじを「ギャンブル」と区分している。 ギャンブルレジャーのピークは1991年で以降は減少トレンドにあった。しかし2012年に上昇に転じて以降は毎年前年を上回っている。2020年の市場規模はピーク時の約8割にまで回復した。 Total ticket sales in the gambl...