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オンラインカジノ 日本から100万人超が参加か?

海外のオンラインカジノ事業者が日本市場へのプロモーションを強化している。同じギャンブル系レジャーであるパチンコ・パチスロ遊技者とオンカジの親和性は高いはずだ。

オンラインポーカーに関する情報を発信するメディア「PORKERFUSE」に9月、「Online Gambling Booming in Japan(日本におけるオンライン賭博の流行)」と題する記事が掲載された。

オンラインゲーミング事業者が日本市場に期待していることは間違いないが、現在、導入が進められようとしている統合型リゾート(IR)に関する法律では、カジノはランドベースカジノを前提としている。そもそもカジノは、観光振興政策のためのIRに付随するものなので、国内におけるオンラインカジノ事業の合法化は、この文脈の中ではまったく想定されていない。筆者は昨年1月に、内閣官房でIR推進を担当していた方から直接、「オンラインゲーミングの解禁が議題に上がったことはない」と聞いている。

先の記事は、「日本にはギャンブリングレジャーの種目が少ないというわけではないし、パチンコという非常に人気のある娯楽がある」としながらも、これらには物理的な制約があるため、「日本のプレイヤーはますますインターネットに目を向け、海外のオンラインカジノが日本人向けにゲームを提供している」としている。

この記事が指摘しているように、明らかに日本人に向けて、日本語でさまざまな特典を提示してオンラインカジノ・ゲームに誘導しているサイトがいくつもあることから、すでに多くの日本人が参加していると考えるのは不自然なことではない。しかも、そういったサイトの広告を見かける頻度は今年に入り非常に増えたと感じることからも、営業活動を強化していることがうかがわれる。

いったいどれほどの市場がすでに形成されているのかは見当もつかないが、もっとも親和性が高い属性と考えられるパチンコ・パチスロプレイヤー(以下、遊技者)を対象に本誌が8月に実施したアンケート調査の中で、オンラインギャンブル(ライブストリーミング、iGaming、スポーツベットを含む)で遊んだ経験の有無などを尋ねた。

 


パチンコ・パチスロ遊技者では若年層、高頻度層でオンカジ参加率が高い

その結果、調査対象である首都圏在住の20代~70代(各年代のサンプル数は均等に割り付け)の遊技者の27.0%が、緊急事態宣言解除から8月中旬までの約2カ月半の間にオンラインカジノを「遊んだ」と回答した。

年代別に見ると、20代・30代の若年層の参加率が高い(40%台)。遊技頻度別に見ると、週1回程度以上の頻度の遊技者の参加率が相対的に高く40%以上。これに対して、週1回程度未満の頻度の遊技者では10%台にとどまる。また、遊技1回あたり予算(負けを許容できる上限額)が高い層ほど参加率が高い。

参考までに補足すると、同期間に日本の公営ギャンブルを遊んだあちんこ・パチスロ遊技者の割合は47.0%。参加率が高い属性はオンラインギャンブル参加者と同様に若年層だ。ただし、公営ギャンブル参加者の割合は、遊技頻度や遊技1回あたり予算では大きな差は見られなかった。

質問のしかたを変えて、ゲームの種類ごとに遊んだ経験や興味の有無を尋ねると、過去1年以内のオンラインでのビデオテーブルゲーム(ポーカーやルーレットなどのゲーム種目)経験者は10.7%、ビデオスロット経験者は11.7%、ライブカジノ(ライブストリーミング)経験者は10.7%。いずれの種類についても、遊技者の約12%が「一度も遊んだことはないが関心がある」と回答した。

あくまでも「遊技者における参加者」ということになるが、ライブカジノの参加者を推計してみる。

大規模な生活者調査に基づく『パチンコ・パチスロ プレイヤー調査2019』(シーズ、エンビズ総研、APJの共同調査)によると、頻度が「週2回以上」の遊技参加人口は推計237万人、「月に4~5回程度」は261万人、「月に1回程度」は240万人。これに今回調査の、遊技頻度ごとのライブカジノ参加者率を掛けると、237×0.229+261×0.188+240×0.011=106万人となる。

パチンコ・パチスロを遊んでいない層の中にも、オンラインギャンブル参加者はいるだろうが、それはごく少数と考えられる。なぜなら、『パチンコ・パチスロ プレイヤー調査2020』によると、競馬の参加者率は成人全体の9.7%だが、パチンコ・パチスロを遊ばない人の中では5.5%に下がる。同様に、競輪の参加率者は成人の4.0%だが、パチンコ・パチスロを遊ばない人ではわずか0.8%にすぎない。競艇も同様の水準だ。
 

 

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