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マカオのカジノ収益87.8%減少 新型コロナ感染拡大

中国・武漢発の新型コロナウィルス感染拡大の影響で、マカオのカジノ産業は2002年の市場開放以降で最も厳しい状況に面している。博彩監察協調局(DICJ)の発表によると、2月のカジノ収益(GGR)は前年同月比87.8%減という大幅な減収になった。本来であれば春節で、多くの中国人客の来場が期待できた月だ。投資顧問会社バーンスタインの予測によると、3月のカジノ収益も前年比80%程度減少する見通しだ。



マカオでは、新型コロナウィルス感染拡大を防止するため、41あるすべてのカジノ施設が2月5日0時から15日間閉鎖された。これほどの長期間、すべてのカジノを営業停止にする措置はマカオで前例がない。この措置は、マカオでの確認例が10人になり、このうち2人がIR施設の従業員だったことを受け、行政長官が2月4日に発表した。感染が確認されたIR施設の従業員はいずれもゲーミングフロア勤務ではないが、従業員食堂を利用していた。
4日夜11時以降、カジノは新たな客の入場を断った。すでに中で遊んでいる客には0時までに施設から退場するようアナウンスしており、規制機関の職員の立ち合いの元、0時に扉が締められた。行政長官名により営業を停止したのはカジノ施設のみだが、これに伴い20以上のホテルが一時休業に入った。
20日に予定通り営業停止期間は終了したが、カジノ営業は部分的な再開。厳しい入境規制がありメインランドからの旅客者はほとんどなく、街もIR施設内も静まり返ったままだ。

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