スキップしてメイン コンテンツに移動

営業再開の準備と仕事力を高める3つの提案 [コラム]休業中の今こそやるべきこと 文=齋藤裕樹(プラスアルファ)

皆さんこんにちは。月刊アミューズメントジャパンで連載コラム『ホールのためのWEB戦略』を担当しているプラスアルファの齋藤裕樹(さいとうゆうき)です。
緊急事態宣言が延長され、パチンコホールの社員の方々の自宅待機が長くなります。
私の印象では遠隔研修を実施したり、自己啓発のための課題を出しているホール様は少数派のようです。
休業があとどれだけ続くかは、地域や各店舗によって異なりますが、この時間をただの「休養」にしてはもったいないと思います。遊びに出かけることもできない状況であり、メディアでは業界が激しくバッシングされています。
仕事から完全に離れてしまうことで気持ちがふさいでしまいかねない状況です。

今回、休業中の過ごし方について、「ホールとして今やるべきこと」「従業員の方にぜひお勧めしたいこと」など3つのご提案をさせていただきたいと思います。


1.自店エリアの消費動向を予測する
自店があるエリアの消費動向を見て予測することです。
各都道府県の営業状況や周囲の事がどうしても気になりますが、今一番大切なのは、営業を再開した際の、お客様の戻りがどのようになりそうかを予測することです。
そこで大切なのが自店の主なお客様をキチンとペルソナし、その人がこの外出自粛の後にどのような消費行動をするかを予測するのです。個々人のスタッフで情報を持ち寄り、会社・店舗として共有することが大切だと思います。スタッフ同士で話し合うだけでもいろいろな施策や考えが見つかるはずです。
他エリアの営業再開の情報収集に明け暮れているよりは、確実に一歩先に進めると思います。


2.今こそ「会計」の勉強をする
時間があるこんなときだからこそ、貸借対照表や損益計算書、キャッシュフロー計算書の見方の勉強をしてはどうでしょうか?
理由は、人材紹介のための面談をしていて、この領域の理解が実際はあいまいな方が多いと感じるからです。
例えば、「パチンコ店は売上が凄い」という店長経験者の方がいましたが、実際のパチンコ店の売上は特殊景品分がその後引かれるので、粗利が実質的な売上に近いものだと思います。そこから経費が引かれるからです。すると純利益はそこまで凄く高いわけではないことなどがわかります。
このような経営者視点で数値を見られるようになれば、パチンコ業界で希少性の高い管理職になれる可能性が高まると思います。


3.SNSでアウトプットする
もうひとつ、自分が出来るSNSでの情報発信をしてはどうでしょうか?
これは、パチンコについてではなく、私生活のことでも構いません。
アメブロ、noteなどのブログやインスタ、ツイッター、TikTok、Youtube、なんでもいいですが、自分の学びたいことや得意なことをアウトプットする習慣を身に着けるためです。
まずはこの自粛期間だけでも、毎日か2日に1回できることで構いません。アウトプットすることによって、確実に今よりも人間力が上がると思います。
例)パチンコホールの主任であれば、今ある機種を店舗目線とユーザー目線のそれぞれでカテゴリを作って評価するなど。もしくは、会計の勉強をして(インプット)、その日学んだことを整理したブログエントリーを書く(アウトプット)など。
その際の注意点ですが、プライベートでのSNS発信であっても、会社との間できちんと守秘義務やSNSのガイドラインを確認し、SNS情報発信のリスクを理解した上で始めてください。

さいとう・ゆうき 転職支援を行う「パチンコ転職ナビ」の責任者として、職業紹介士(第193号)とファイナンシャル・プランニング技能士の資格を取得。同時にWeb広告を学び、Google認定アナリティクス個人認定資格(GAIQ)やAdWords認定資格も取得。現在はホールが取り組むべきWeb戦略を提唱している。

コメント

このブログの人気の投稿

スリランカのカジノ「BALLY’S」24周年セレブレーション

スリランカの実質的な首都機能を担う最大都市コロンボにあるカジノ『BALLY’S COLOMBO』が10月18日から27日の10日間、開業24周年を記念するイベントを開催した。by Tsuyoshi Tanaka (Amusement Japan) スリランカはインド南端のインド洋の島国で、欧米人の間では美しいビーチを持つリゾート地として人気が高い。日本では「セイロン島」という呼び名のほうが知られているかもしれない。紅茶(セイロン・ティー)の産地として知らない人はいないだろう。女性の間では、世界三大医学の一つとされる「アーユルヴェーダ」の本場として有名だ。 バンダラナイケ国際空港からクルマで約40分のコロンボには現在、スリランカ政府からライセンスを得て営業しているカジノが3軒。その中でもっとも長い経験を持ち、もっとも規模が大きいのがBALLY’S COLOMBO(バリーズ・コロンボ)だ。その前身は1994年に開業した、当時スリランカ唯一のカジノ。なお、他の2つのカジノのうちひとつはBALLY'S系列だ。 BALLY’S COLOMBOにはゲーミングテーブルが約100台、ゲーミングマシン(スロットマシンとETG)が約100台。テーブルゲームはバカラ、ブラックジャック、大小、ルーレット、テキサスホールデム、アジアンポーカー、スリーカードポーカーなど多彩。また、カジノ内で稼働しているテーブルを使ったライブ式のオンラインベッティングも提供しており、会員であればスマートフォンやタブレットからプレイに参加することができる。 昨年と変わった点として気づいたのは、カジノフロアのカーペットが張り替えられたことと、EGTの設置されている向きが変わったと、レストランが改装されたこと、ハイリミットエリアの壁が外されたことなど。 このカジノのゲストの95%~97%は外国人で、その9割以上を占めるのがインド人。次に多いのは様々な国籍を持つ中国系人。日本人はごくまれだという。スリランカ人の入場は禁じられていないが、BALLY'Sは自国民については会員制にしている。ほぼ外国人向けのカジノということもあってか、館内で「Responsible Gambling」という文字は見かけなかった。 10月26日の創業日を祝う18日から27日のからのセレブレ...

ゲーミング・スタンダード協会 通信プロトコルに関するセミナー開催

アメリカに本拠を置く非営利法人インターナショナル・ゲーミング・スタンダーズ・アソシエーション( International Gaming Standards Association 、以下IGSA)は6月2日(太平洋標準時刻)、ゲーム管理システム(Game to System,以下G2S)についての ウェビナー (オンライン・カンファレンス)を開催。「G2Sシステムはどのようにゲーミング産業に価値をもたらしているか?」というテーマに沿い、ゲストスピーカーそれぞれの立場からG2Sのメリットを語った。 G2Sとは、EGM(電子ゲーム機)と自社システムの間で情報を交換するための、IGSA標準の通信プロトコル。ソフトウェアのダウンロード、リモート構成、リモートソフトウェア検証、ネイティブの組み込みプレーヤーユーザーインターフェイス(PUI)など、多くの高度な機能を可能にする。 ゲストスピーカーにゲーミング業界のスペシャリストとして、Paul Burns氏(Atlantic Lotteriesの戦略&マーケティング担当シニアマネジャー)、Erik Karmark氏(Western Canada Lottery CorporationのGaming and Operations担当バイスプレジデント)、Greg Bennett氏(Alberta Gaming Liquor & Cannabisの技術製品&コンプライアンス担当シニアマネジャー)を招へい。IGSAのMark Pace氏(ヨーロッパ担当マネージング・ディレクター)がモデレーターを務めた。   VLT(ビデオ・ロッテリー・ターミナル)とスロットマシンのシステムと機器の統合に携わってきた立場から、Greg Bennett氏は、「G2Sプロトコルはカジノ管理委員会に於いて認証許可を受けており、これを使用することで得られた最大のメリットはゲーム機器に情報をダウンロードできること」だと述べた。 「ゲームのダウンロード、OSのダウンロード、請求書アクセプターのダウンロード、カードリーダー、さらにはプリンター等々。非常に広い管轄地区内のすべての場所に、技術者が物理的に出かけてソフトウェアをアップグレードするとしたら数カ月はかかるであろう作業が、数時間でできる。これによりソフトウェアの更新をより...

メルコリゾーツ 2025年にスリランカでカジノ施設開業目指す

マカオで「シティ・オブ・ドリームズ」などのカジノを含む統合型リゾート(IR)を運営するMelco Resorts & Entertainment(以下、メルコ)は4月30日、スリランカのJohn Keells Holdings(以下、ジョン・キールズ)とのパートナーショップを発表した。ジョン・キールズはコロンボ証券市場に上場するスリランカ最大規模の複合企業グループで、メルコはジョン・キールズがコロンボ中心部で進めている10億米ドル(約1545億円)規模のIR開発プロジェクト「Cinnamon Life Integrated Resort」(2019年に部分開業)に参画する。メルコとのパートナーシップにより同IRのブランド名は「City of Dreams Sri Lanka」に変更され、客室数800室以上のホテル、リテール、飲食店、MICE、そしてカジノを含むリゾートになる。 メルコが全額出資した子会社は、すでにスリランカ政府から20年間のカジノライセンス付与されている。メルコは「City of Dreams Sri Lanka」のカジノフロアと、ホテルの最上階の113室を運営する。同社の発表によると、カジノへの初期投資額は約1億2500万米ドル(約193億円)。 ノンゲーミング施設の完成は最終段階にあり、2024年第3四半期(7月-9月)の完成予定。カジノ施設の開業は2025年の半ばを見込んでいる。 メルコの会長兼最高経営責任者であるローレンス・ホー氏は、「私たちはスリランカには計り知れない可能性があると信じており、この機会は私たちの既存の不動産ポートフォリオを補完するものです。City of Dreams Sri Lankaはスリランカの観光需要を刺激し、経済成長を促進する触媒として機能することが期待されています。 私たちはこの事業を確実に成功させるために、パートナー企業およびスリランカ政府と緊密に協力し続け、地元社会と経済に大きくプラスの影響を与えることを期待しています。」とコメントしている。 スリランカ最大の都市コロンボには、政府ライセンスのもとに営業している地元資本のカジノが4軒が営業している。このうち3軒の客層は明らかに外国人(主としてインド市場)が大多数を占め、「City of Dreams Sri Lanka」の開...

2019年の余暇市場規模は72.3兆円 前年比0.6%増加

日本生産性本部の余暇総研は 8 月 24 日、 2019 年の余暇活動調査や各種産業データを取りまとめた 『レジャー白書2020』の概要を発表した。 2019年の余暇市場全体の市場規模は前年より 0.6 %増加して 72 兆 2,940 億円だった。微増にとどまっているのは、余暇市場の約 27 %を占めるパチンコ・パチスロ産業が前年比マイナスだったためで、パチンコ・パチスロ産業を除いて計算すると余暇市場規模は前年比 2.2 %増加で、7年連続のプラス成長。   余暇市場は、スポーツ部門、趣味・創作部門、娯楽部門、観光・行楽部門に分類され、4部門いずれも前年比で増加した。娯楽部門にはパチンコ・パチスロが含まれるため、市場規模の増加率は0.1%にとどまったが、公営競技が好調で、特にボートレースと地方競馬が 大きく伸びた。 2019 年のパチンコ・パチンコ市場規模(貸玉収入、 Gross pay-ins )は ダイコク電機が先に発表した通り、前年より0.7兆円減少して 20.0 兆円 だった。   2019年のパチンコ参加人口(※)は前年より 60 万人減り 890 万人で、『レジャー白書』の調査開始以降、最も少ない推計値だった。東日本大震災の前年(2010年)には1,670万人だったので46.7%も減少したことになる。 ※参加人口とは、過去12カ月間に1回以上、当該レジャーを遊んだことがある人の推計値。 ※ 同調査の調査票は「パチスロ」については尋ねていないので、パチンコ参加人口には、パチスロのみを遊んでいた人は含まれていないと捉えるのが妥当。 公営ギャンブル・くじの参加人口は、中央競馬が830万人、地方競馬が330万人、ボートレース(競艇)が180万人、競輪が110万人、オートレースが60万人、宝くじが2,640万人、サッカーくじ(toto)が670万人。 同調査は今年1月から2月に全国の15歳から79歳の男女にインターネット調査で行われ、有効回答数は3,539人。回答者の性・年代の人口構成比は、日本居住者の性・年代の人口構成比に準拠するようウェイトバック集計されている。           *         * [備考]  シーズ、エンビズ総研、APJ が今...

大手パチンコホール 土・日に臨時休業 COVID-19感染拡大防止対策

新型コロナウイルス感染拡大防止のための東京都知事が都民に外出自粛を要請したことを受け、多くの人の密集を避けるため、大手パチンコホールが土曜、日曜を臨時休業する。休業は要請でなく自主判断。 全国46都道府県にホールを展開するダイナム(東京都)は、4月4日と5日、11日と12日の計4日、都内の全10店舗を休業する。2日に発表した。都内の10店舗はまた、4月6日からの平日営業について、営業時間を短縮し21時に閉店する。 44都道府県にホールを展開するマルハン(東京都)は4日と5日、都内の全16店舗を臨時休業する。 このほか、楽園が東京の4店舗と大阪の1店舗を4日と5日、11日と12日に休業。エスパス(日拓)、アイランド、SAP、エクスアリーナも週末の休業を発表している。