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緊急事態宣言解除後「パチンコに行きたい」47% ~感染防止対策の認知の低さ課題

パチンコ・パチスロのマーケティング事業を行うシーズ(東京都)は5月15日、パチンコ・パチスロ遊技者と非遊技者を対象に同社が実施した新型コロナウイルス感染症に関する意識調査の結果を発表した。

緊急事態宣言期間中の余暇活動の参加状況は、遊技者と非遊技者の間に大きな違いが見られ、遊技者は提示した21の余暇種目すべてで非遊技者の参加率を上回った。特に参加率の差が大きかったのは、「無料スマホゲーム(基本無料)で遊ぶ」「家庭用や携帯型ゲーム機」「YouTubeなどの無料動画配信サイトを見る」「有料スマホゲーム」「競馬」「株式・FX・仮想通貨などで勝負型の投資をする」など。




緊急事態宣言期間中にパチンコホールが休業を強く要請されていることについては、非遊技者の86.0%が休業を妥当とした(休業すべき+したほうがよい)。遊技者でも73.4%が休業を妥当とし、営業することを肯定したのは8.6%だった。
ホールの休業を妥当とした理由は、遊技者・非遊技者いずれも「パチンコ店は人が密集していそうだから」。非遊技者がホールに対して「三密」というイメージを抱いていることに対して、業界側からは店舗の換気能力の高さなどを挙げた反論があったが、遊技者においても4割以上が「パチンコ店は換気が悪そう」との認識を持っている。業界側と遊技者の間にも認識のズレがあるようだ。





緊急事態宣言解除後にホールに再び行きたい(非常に行きたい+行きたい)と回答した遊技者は47%、行きたくとないという回答は19%。行きたくない理由で最も多いのは「感染が心配だから」で59.6%、次いで「負けそう・出なさそうだから」で32.6%。このほか、「パチンコのイメージ(TV等の報道含む)が低下したから」(17.6%)、「興味がなくなった」(16..5%)も比較的多く挙げられた。リリースでは性・年代別のブレイクダウンが記載されていないが、おそらく緊急事態宣言解除後に再びパチンコホールに遊びに行きたいという意向は属性によって異なり、女性や年配客ほど躊躇するはずだ。


全国のホールは、新型コロナウイルスの感染症対策として様々な対策を行っているが、遊技客でも「消毒用品の設置」を認知している人は半数にとどまった。「来店時のマスク着用」「店内換気の徹底」の認知は4割未満、「遊技台・呼び出しボタンの消毒」の認知は3割未満であり、これら対策のいっそうの訴求が必要だ。



調査はインターネットで5月13日に実施、回答者は遊技者(過去1年間にパチンコ・パチスロを遊技したことがある人)、非遊技者それぞれ500サンプル。

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