回答者全体では、そもそも「次に遊技する際には、また直近遊んだお店に行く」と明確な再来店意向を示したのは約3割。「どちらかというと」というぼんやりした意向も含めると約6割。シビアに見るために “明確に再来店意向” を示したプレイヤーの数字(再来店意向者=29.0%)を使って分析した。
一例を挙げると、直近遊技したお店に対して「スタッフが礼儀正しかった」と明確に評価したプレイヤーは21.%。たった2割のプレイヤーしか、「スタッフが礼儀正しかった」と明確に評価していないという、厳しい結果です。
しかし、「スタッフが礼儀正しかった」と明確に評価したプレイヤーの6割以上は、次もそのお店に遊びに行くつもりと考えている。前述の通り、調査対象者全体では再来店意向率は29.0%なので、これを30ポイント以上、上回る。
ここから、「スタッフが礼儀正しく接するのはかなり重要なんだな。よし、徹底しよう!」と考えるのは、間違いではないものの、要注意です。これだけで再来店を促進できるとは限らないのです。こういう基本ができているお店は大抵、他のこともしっかり実行できているものです。
直近遊技したお店を「新台を積極的に導入している印象があった」と明確に評価したプレイヤーは18.6%ですが、このプレイヤーの61.0%が明確な再来店意向を示しました。
実は、提示した店内要素のほとんどは、「この要素に明確なPositive評価をしたプレイヤーの約6割は再来店意向を示した」という結果になり、全てが再来店意向に影響する重要な項目と考えなければならないことになります。
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では、優先順位はつけられないのか。あえて優先順位をつけるとしたら、「感染症対策」「クリンリネス」「従業員のフレンドリーな接客」「遊技機の状態」となります。
視点を変えて、Negativeに評価(=「あまりそう思わない」~「全くそう思わない」と回答)された場合に再来店意向が大きく下がる項目を探します。つまり、「少なくともニュートラル評価を得なければならない、“失点を犯してはならない”項目」という意味での重要な項目です。
これに該当する非常に重要な項目は2つあり、「消毒や飛沫感染対策を徹底していると感じた」と「お店に清潔感があった」です。この2つの項目に対してNegativeな評価をしたプレイヤーの、そのホールへの次回再来店意向率は、回答者全体より20ポイントも低く10%を割り込みました。
新型コロナウイルス感染症を懸念している人がまだまだ多いという状況で、遊技者のマインドの中で、店舗選択の基準に変化が起こっていることをよく表している結果だと思います。
「感染症対策なら、店の入口に消毒剤を置いているから大丈夫」と安心するわけにはいきません。それは他商業施設でもやっている「当たり前」の次元です。下手をすれば、「消毒も検温も客任せにしていて、店員はそれを確認していない」とNegativeに評価されているかもしれません。調査対象プレイヤーの中で、直近遊んだホールを「消毒や飛沫感染症対策を徹底していると感じた」と明確に評価したのは27.6%にとどまります。
これに次いで重要な、失点を犯してはならない項目は、「もう少しで勝てそうな気がした」と「スタッフがフレンドリーだった」です。
「もう少しで勝てそうな気がした」かどうかにNegative評価したプレイヤーの再来店意向率は12.5%、「スタッフがフレンドリーだった」かどうかにNegative評価したプレイヤーの再来店意向率は14.3%。いずれも回答者全体の再来店意向率を大きく下回ります。
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