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パチンコホール大手2社 コロナ休業により中間決算は大幅減益

マルハンの2021年3月期の第2Qまで(2020年4月1日~9月30日)の連結業績は、売上高490,627百万円(前年同期比36.8%減)、営業利益3,835百万円(同85.1%)、経常利益4,095百万円(同84.3%)と減収減益。
2020年3月期における、マルハン連結売上高に占めるパチンコ事業の割合は96.9%だった。
パチンコ事業の売上原価には遊技機費用を含んでいる。マルハンの売上高、営業利益のいずれも、カジノ業界におけるゲーミング機器による収益(Gaming RevenueやWin)とは異なる業績指標。

ダイナムジャパンホールディングスの2021年3月期の第2Qまで(2020年4月1日~9月30日)のパチンコ事業の業績は、貸玉収入219,663 百万円(前年同期比42.1%減)、景品出庫額を引いたパチンコ事業収入は45,255百万円(同38.8%減)。パチンコ事業の費用はこれを超える46,396百万円だったが、その他の収入により、営業利益は2,781百万円(※)、税引前中間利益は1,477百万円(※)だった。※いずれも航空機リース事業収入を含む。
9月30日時点のグループパチンコホール数は445店舗。
貸玉収入は「Gross pay-ins」であり、パチンコ事業収入はカジノ業界におけるゲーミング機器による収益(Gaming RevenueやWin)に相当する。

COVID-19パンデミック防止のために、政府は4月7日、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、大阪府、兵庫県、及び福岡県の7都府県を対象に緊急事態宣言を発令(当初期間は5月6日までの1カ月間)。その後4月16日に緊急事態宣言を全都道府県に拡大(当初期間は5月6日まで)した。緊急事態宣言が解除されたのは5月25日。この間、パチンコホールも休業を要請された。6カ月間のうち、2カ月近い期間が休業となったが、全店舗が営業を再開した6月以降もパチンコホールへの客足の戻りは8割程度にとどまっている。

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