2020年のハイライトを説明したマーク・ペース(Mark Pace)副代表理事兼IGSAヨーロッパのマネージング・ディレクターは、「新型コロナ禍で特にランドベースカジノが大きな打撃を受けた1年だが、そんな中でも我々は新たな提携、新たな製品、新たな標準(オンラインゲーミングに関するもの)を生み出すことができ、新たなメンバーを迎えた」と振り返った。
特に大きなことは、2020年10月26日発表された、各地のゲーミング規制管理機関の国際的な連携組織であるInternational Association of Gaming Regulators(IAGR)との戦略的提携だ。IGSAとIAGRは定期的に意見交換をしながら、ゲーミング規制における技術と標準の効果的な活用の推進に取り組む。
また、2020年はアメリカ本部、ヨーロッパ支部(マルタ共和国)、マカオ特別行政区に次ぐ4つめの拠点として日本事務所を開設し、組織名をゲーミング・スタンダーズ協会(GSA)から国際ゲーミング・スタンダーズ協会(IGSA)に改称した。
2021 IS A YEAR OF PIVOTAL CHANGE
ピーター・ドゥレット(Peter DeRaedt)代表理事は、2021年を極めて大きな転換の年だとして、「スポーツベッティング市場の加速(Acceleration of Sports Betting)」「通貨のデジタル化(Currency Digitalization)」「分野をまたいだM&A(Cross segment mergers and acquisitions)」の3点を挙げ展望を述べた。
「ゲーミングの『決済のデジタル化』は規制機関によるより効果的な監視を可能にし、KYCプロセス(Know Your Customer=対マネーロンダリング等を意識した取引相手や顧客の素性確認・本人確認)はより重要な役割を果たすことになるだろう。プレイヤーはカジノ施設内で自身のモバイルウォレットから電子ゲームにお金を投入できるようになる。また、ゲーミング規則管理においては、レスポンシブルゲーミング(ゲーミングに関わるそれぞれの者の責任)、AML機能(AML capabilities=マネーロンダリング防止対策機能)が進展する一方、我々のゲストのゲーミング体験をより充実させるだろう」(Peter DeRaedt代表理事)
年次総会の締めくくりには、提携することになったIAGRのジェイソン・レーン(Jason Lane)副代表理事による基調講演が行われた。
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