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サンシティグループ 反社会的勢力との関与を否定

サンシティグループ ホールディングス ジャパンは2月22日、メディアに対して、Suncity Groupおよび同社の周焯華(Alvin Chau/アルビン・チャウ)最高経営責任者兼取締役が反社会的勢力と一切関与していない旨の声明を発信した。

声明は、「オーストラリア連邦ニューサウスウェールズ州独立酒類・ゲーミング局の委託調査員であるパトリシア・バーギン氏が作成した報告書(2021 年2 月1 日付カジノ管理法(1992) 第143 条に基づく照会に関する調査報告書)内における、サンシティグループ及び私周焯華に関する評価を不当に貶める記述は、いずれも出所のはっきりしないデマや噂に基づく具体的な根拠に欠けるものであり、客観的かつ信用力・証明力を有する証拠に一切言及されないまま記述されたもの」であるとし、記述を否定したもの。

声明書の中で同社は下記の3点を宣言した。

1.私は反社会的勢力の一員ではありません。

2.サンシテイグループ及び私は反社会的勢力と一切関与していません。

3.サンシティグループ傘下のすべての企業は、現地政府の厳格な監督管理のもと現地の法律を適正に遵守して運営されています。

 

同社が記述内容を否定したパトリシア・バーギン氏が作成した報告書は、ニューサウスウェールズ州のゲーミング規制当局がクラウン・リゾーツ社(豪)のシドニーでのゲーミングライセンスの適格性を判断するためのもの。

オーストラリアを代表するカジノ運営会社クラウン・リゾーツは、シドニーのバランガルー地区の再開発あたり、総工費22億ドルの大型カジノリゾートの開発を提案し州政府に採用された。カジノ営業の申請に対して、州独立酒類・ゲーミング局が設立した調査委員会は、過去にたびたびマネーロンダリングなど違法行為の疑惑が報じられていた同社を調査。2月9日、バーギン報告書に基づき、「クラウン・リゾーツはシドニーでカジノを営業する適性を欠いている」との結論を下した。
333頁におよぶ報告書の中に、マカオのジャンケット事業者である「Suncity」の名は106回登場し、クラウン・リゾーツの運営するカジノ施設内で違法行為を行い、犯罪組織とつながりがあると指摘されている。

例えば報告書の314頁には下記のように断定的な記述がみられる。

The evidence establishes that it is probable that Alvin Chau had a former association with the 14K Triad group and continued his associations with the members of Triads groups. There were clearly links between Mr Chau, the Suncity Junket and organised crime groups.
アルヴィン・チャウ氏が以前は14Kトライアドグループ(香港を拠点とする犯罪組織の一つで、三合会の流派の一つ)との関係を持ち、トライアドグループのメンバーとの関係を継続した可能性が高いことを立証しています。 チャウ氏、サンシティジャンケット、組織犯罪グループの間には明確なつながりがありました。

サンシティグループは、和歌山県が整備を推進している統合型リゾート(IR)の事業者公募に応募した2事業者のうちの1者。バーギン・レポートおよびニューサウスウェールズ州のゲーミング規制当局の判断は、サンシティーグループの和歌山県の事業者選定に不利に影響する可能性がある。

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