アメリカンゲーミング協会(American Gaming Association)によると、全米のコマーシャルカジノの2021年第2四半期(4月1日から6月30日)の総ゲーミング収益(GGR)は2021年第1四半期から22.6%増加し$13.64B(約1兆4944億円)と急速に回復。COVID-19パンデミックが起こっていた前年同期比492.9%増、パンデミック発生前年の2019年同期比26.3%増で過去最高を記録。また、1月から6月までの上半期のゲーミング収益は2019年同期を15.3%上回った。
業績の回復を大きくけん引しているのは明らかにスポーツベッティングとiGamingだが、ランドベースカジノの伝統的な種目であるスロットマシンやテーブルゲーム売上も2019年同期を上回った。スロットマシンとテーブルゲームを合わせた収益は四半期として過去最高の$10.84B(約1兆1877億円)。
部門ごとの業績を見ると、スポーツベッティングは2019年同期比で643.2%増、iGamingは同691.8%増。ゲーミング収益の6割超を占めるスロットマシンに比べると、スポーツベッティングの占める割合は6.5%($888.9M)、iGamingは6.6%($901.2M)にすぎないが、その伸びは顕著だ。
スロットマシンは2019年同期比で16.7%増、テーブルゲームは同1.0%増。スロットマシンの伸びに比べてテーブルゲームの伸びが低かったのは、COVID-19防止対策規制により、2021年第2四半期においてもテーブルゲームでは着席できるプレイヤー数に制限が設けられていたため。
ただし、ゲーミング収入はカジノ運営企業にとって、収入の一部門に過ぎず、ライブ・エンターテインメント、F&B、ホテル宿泊、会議&コンベンションなどの部門や、国際市場部門はいまだに回復していない。
アメリカのワクチン接種完了者率(人口比)は、4月1日時点では17.1%だったが、5月1日時点で31.5%、6月1日時点で41.4%と推移した。
note) 現在、アメリカには463のコマーシャルカジノがある。
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