パチンコ・パチスロプレイヤーの公営ギャンブル参加者率はノンプレイヤーの5倍から6倍。つまり、ギャンブルレジャーに積極的な人々だ。
レジャー予算が限られているとしたら、ある種目を遊ぶ頻度を増やした人は、他の種目の頻度を減らさざるを得ない。つまり、各レジャー種目どうしはコンペティターということになる。
これまでにもサーベイによって、遊技頻度が減ったパチンコ・パチスロプレイヤーが代わりにどのレジャーの頻度を増やしたのかを調べようと試みたが、はっきりしたことはわからなかった。
数年前に他社の調査研究部門も同様のサーベイの結果、「パチンコ・パチスロへの支出を減らした人が、どういうレジャーに支出を増やしたか、明確なものは見つからない。つまり、直接的にパチンコ・パチスロの代替となっているレジャーはないのかもしれない」と結論付けた。
今年2月上旬にエンタテインメントビジネス総合研究所(Entertainment Business Institute)、シーズ(SEES)、アミューズメントプレスジャパン(Amusement Press Japan)が合同で実施した『パチンコ・パチスロプレイヤー調査2019』では、全国の18歳~69歳の男女3万1240人への調査の中で、パチンコ・パチスロ以外のレジャーについても参加状況を尋ねている。この分析から下記の結果を得ている。※参加者とは、過去1年間に1回以上その種目を遊んだ人を指す。
成人全体における公営ギャンブルの参加者率は上記の通りだが、遊技参加者における公営ギャンブル参加者率はぐっと高まり、下記のようになる。
確率上は、パチンコ・パチスロをやらない人が100人集まっても、その中に競馬をやる人は6、7人しかいない。しかし、パチンコ・パチスロをやる人が100人集まれば、そこには競馬をやる人は43人もいる、ということになる。
このようなパチンコ・パチスロプレイヤーの、過去1年前と比較した現在の遊技頻度と、公営ギャンブルの頻度の変化がどのような関係にあるのかを調べた。
結果は意外にも、「パチンコの頻度が増えたプレイヤーの多くは競馬の頻度も増えており、パチンコの頻度が減ったプレイヤーの多くは競馬の頻度も減っている」というものだった。パチスロプレイヤーでも同様で、「あちらが増えればこちらが減る」というトレードオフの関係にはない。また、他の公営ギャンブル種目についても同様の傾向が見られた。
具体的な数値は下記の通り。
ここから考えられるのは、遊技頻度の低下の原因は、遊技機の仕様や状態以上に、「遊びたくても遊べない」という個人の事情(例えばライフステージの変化や家計収支の変化)やギャンブルレジャーという娯楽分野そのものへの関心の低下などの要因が大きいという可能性だ。
もし、ギャンブルレジャーへの関心の低下が遊技頻度減少の大きな要因であれば、他のギャンブルレジャー種目をコンペティターと考えず、種目を問わずギャンブルレジャー全般の楽しさをプレイヤーに訴求し興味を刺激することは、パチンコ・パチスロにとってもメリットがあることかもしれない。
レジャー予算が限られているとしたら、ある種目を遊ぶ頻度を増やした人は、他の種目の頻度を減らさざるを得ない。つまり、各レジャー種目どうしはコンペティターということになる。
これまでにもサーベイによって、遊技頻度が減ったパチンコ・パチスロプレイヤーが代わりにどのレジャーの頻度を増やしたのかを調べようと試みたが、はっきりしたことはわからなかった。
数年前に他社の調査研究部門も同様のサーベイの結果、「パチンコ・パチスロへの支出を減らした人が、どういうレジャーに支出を増やしたか、明確なものは見つからない。つまり、直接的にパチンコ・パチスロの代替となっているレジャーはないのかもしれない」と結論付けた。
今年2月上旬にエンタテインメントビジネス総合研究所(Entertainment Business Institute)、シーズ(SEES)、アミューズメントプレスジャパン(Amusement Press Japan)が合同で実施した『パチンコ・パチスロプレイヤー調査2019』では、全国の18歳~69歳の男女3万1240人への調査の中で、パチンコ・パチスロ以外のレジャーについても参加状況を尋ねている。この分析から下記の結果を得ている。※参加者とは、過去1年間に1回以上その種目を遊んだ人を指す。
- パチンコの参加者率は9.4%(推計911万人)
- パチスロの参加者率は7.1%(推計685万人)
- ※少なくともどちらか一方を遊んだ参加者(=遊技参加者)は1015万人
- 競馬の参加者率は9.9%
- 競艇の参加者率は4.1%
- 競輪の参加者率は3.6%
- オートレースの参加者率は2.9%
成人全体における公営ギャンブルの参加者率は上記の通りだが、遊技参加者における公営ギャンブル参加者率はぐっと高まり、下記のようになる。
- 競馬の参加者率は43.7%
- 競艇の参加者率は29.4%
- 競輪の参加者率は26.0%
- オートレースの参加者率は23.8%
確率上は、パチンコ・パチスロをやらない人が100人集まっても、その中に競馬をやる人は6、7人しかいない。しかし、パチンコ・パチスロをやる人が100人集まれば、そこには競馬をやる人は43人もいる、ということになる。
このようなパチンコ・パチスロプレイヤーの、過去1年前と比較した現在の遊技頻度と、公営ギャンブルの頻度の変化がどのような関係にあるのかを調べた。
結果は意外にも、「パチンコの頻度が増えたプレイヤーの多くは競馬の頻度も増えており、パチンコの頻度が減ったプレイヤーの多くは競馬の頻度も減っている」というものだった。パチスロプレイヤーでも同様で、「あちらが増えればこちらが減る」というトレードオフの関係にはない。また、他の公営ギャンブル種目についても同様の傾向が見られた。
具体的な数値は下記の通り。
- パチンコの遊技頻度が増えた人の61・2%は競馬の頻度も増えている。
- パチンコの遊技頻度が減った人の49・5%は競馬の頻度も減っている。
- パチンコの頻度が減って競馬の頻度が増えたというプレイヤーは8・8%しかいない。
- パチスロの遊技頻度が増えた人の53・4%は競馬の頻度も増えている。
- パチスロの遊技頻度が減った人の51・8%は競馬の頻度も減っている。
- パチスロの頻度が減って競馬の頻度が増えたというプレイヤーは10・6%しかいない。
ここから考えられるのは、遊技頻度の低下の原因は、遊技機の仕様や状態以上に、「遊びたくても遊べない」という個人の事情(例えばライフステージの変化や家計収支の変化)やギャンブルレジャーという娯楽分野そのものへの関心の低下などの要因が大きいという可能性だ。
もし、ギャンブルレジャーへの関心の低下が遊技頻度減少の大きな要因であれば、他のギャンブルレジャー種目をコンペティターと考えず、種目を問わずギャンブルレジャー全般の楽しさをプレイヤーに訴求し興味を刺激することは、パチンコ・パチスロにとってもメリットがあることかもしれない。
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