中国・武漢発の新型コロナウイルス感染症の拡大により、世界の各航会社が中国便を運休にする動きが広がった。日本は中国人の入国規制は非常に限定的だが、春節の書き入れ時に中国人旅行者は激減、「観光公害」と呼ばれるほど増えすぎた観光客に苦慮していた京都ですら観光客の姿は消えた。統計の発表を待つまでもなく、訪日外客の大幅な落ち込みは確実だ。
この新型コロナウイルスがなかったとしても、政府目標である「2020年にインバウンド4000万人」は困難な目標だった。日本政府観光局(JNTO)の推計によると、2019年1月から12月累計の訪日外国人数は前年比2・2%増の3,188万人だった。訪日外国人数を月別に見ると、8月以降は前年を上回ったのは9月のみ。成功裏に終わったラグビーワールドカップ日本大会期間中の10月でさえ、前年を下回っていたのだ。
主要因は日韓関係の悪化による韓国人客の激減で、8月以降では前年比で6割も減っている。ラグビーワールドカップ日本大会期間中にイギリスからの訪日客が前年比85%も増加したが、年間で見れば訪日客に占めるイギリス人の割合はわずか1・3%に過ぎない。
訪日外国人の総消費額は前年比6・5%増の4兆8,113億円、1人当たりは同3・5%増の15万8千円。1人当たり旅行消費額が顕著に低かった韓国人旅行者数が年間で26%も減った代わりに、中国人をはじめとする1人当たり旅行消費額が韓国人よりも高い他国からの訪日客が増えたことで、総消費額も1人当たり消費額も過去最高になった。
政府がインバウンド増を目標とするのは、経済効果に期待するからだ。もっとも直接的な経済効果が、訪日外客の旅行消費だ。政府が掲げている2020年の目標は8兆円であり、現状に3兆2000億円上積みしなければならない。オリンピックイヤーとはいえ、年間訪日客が前年を下回る可能性が高くなった状態で、2019年の1・7倍の消費額を達成することは極めて難しいはずだ。
この新型コロナウイルスがなかったとしても、政府目標である「2020年にインバウンド4000万人」は困難な目標だった。日本政府観光局(JNTO)の推計によると、2019年1月から12月累計の訪日外国人数は前年比2・2%増の3,188万人だった。訪日外国人数を月別に見ると、8月以降は前年を上回ったのは9月のみ。成功裏に終わったラグビーワールドカップ日本大会期間中の10月でさえ、前年を下回っていたのだ。
主要因は日韓関係の悪化による韓国人客の激減で、8月以降では前年比で6割も減っている。ラグビーワールドカップ日本大会期間中にイギリスからの訪日客が前年比85%も増加したが、年間で見れば訪日客に占めるイギリス人の割合はわずか1・3%に過ぎない。
訪日外国人の総消費額は前年比6・5%増の4兆8,113億円、1人当たりは同3・5%増の15万8千円。1人当たり旅行消費額が顕著に低かった韓国人旅行者数が年間で26%も減った代わりに、中国人をはじめとする1人当たり旅行消費額が韓国人よりも高い他国からの訪日客が増えたことで、総消費額も1人当たり消費額も過去最高になった。
政府がインバウンド増を目標とするのは、経済効果に期待するからだ。もっとも直接的な経済効果が、訪日外客の旅行消費だ。政府が掲げている2020年の目標は8兆円であり、現状に3兆2000億円上積みしなければならない。オリンピックイヤーとはいえ、年間訪日客が前年を下回る可能性が高くなった状態で、2019年の1・7倍の消費額を達成することは極めて難しいはずだ。
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